新生児の
授乳
睡眠のリズム
とは?
夜間授乳の
ポイントも解説

ミルクの基礎

新生児の授乳と睡眠のリズム 夜間授乳のポイントも解説

初めての育児では、昼夜を問わず続くお世話に、ママやパパも体力を消耗してしまいがちです。
「生活リズムはいつ頃から整うの?」
「夜中寝ているけれど、どれくらい間隔があいたら起こして授乳するべき?」
と、悩むことも少なくありません。

そこで本記事では、新生児から生後半年頃までの授乳と睡眠のリズムについて、
医学的な観点から詳しく解説します。

新生児期の
授乳リズムの基本

新生児期の授乳は、1日8回以上、2〜3時間おきが一般的な目安とされています。
この時期の赤ちゃんの胃はまだとても小さく、一度に飲める量が限られているため、
どうしてもこまめな授乳が必要になります。

【月齢別】授乳間隔と
睡眠リズムの変化

授乳のタイミングは、赤ちゃんの睡眠リズムとも深く関わっています。
新生児期から生後半年頃にかけて、睡眠のパターンは大きく変化していきます。

ここからは、月齢とともに授乳間隔や睡眠リズムがどのように移り変わっていくのか、詳しく解説します。

月齢別の授乳間隔と
睡眠リズムの特徴

月齢ごとの授乳間隔と睡眠リズムの特徴をまとめた表。新生児、生後0から1週間は授乳間隔2から3時間。生後1から4週間は授乳間隔2から4時間。この新生児期の特徴として、生まれたばかりの新生児は体内時計のリズムがまだできていない状態です。そのため昼夜の区別がなく、数時間おきに授乳と睡眠を繰り返します。この時期の赤ちゃんは、1日の大半、16から17時間を寝て過ごします。生後1から2か月は、授乳間隔4から5時間。特徴として、赤ちゃんの体内時計が少しずつ働き始めるものの、まだ「昼に起きて夜に眠る」という24時間のリズムは整っていません。そのため、眠る時間や起きる時間が毎日少しずつ後ろにずれていくことがあります。これは「フリーラン」と呼ばれる状態で、体内時計が地球の1日のリズムにまだうまく合わせられていないために起こります。生後3から4か月は、授乳間隔4から5時間。特徴として、首がすわり、活動量も増えてくる時期です。朝の光や授乳、周囲の生活リズムをきっかけに体内時計が24時間周期に合ってくるため、夜にまとめて眠れるようになってきます。生後4か月頃になると、1日の睡眠時間は14から15時間ほどになります。生後5から6か月は、授乳間隔4から5時間。特徴として、離乳食が始まり、栄養源が少しずつミルクから食事へと移行していく時期です。生後6か月頃の1日の睡眠時間は12から14時間ほどになります。生後6か月を過ぎると、夜間の睡眠時間はあまり変わらないものの、昼間の睡眠が減っていくため、総睡眠時間は徐々に短くなっていきます。

※横にスクロールします。

なお、赤ちゃんの体格や日中の活動量、授乳量などによっても個人差が大きいため、
あくまで目安として考えてください。

夜中に
寝ている場合は、
起こして授乳すべき?

多くのママ・パパが迷うのが、
「授乳時間になっても赤ちゃんがぐっすり寝ている場合、起こしてでも授乳するべきか」という点です。
ここでは、月齢や状態に応じた判断の目安を助産師の先生が解説します。

助産師
からの
アドバイス

生後1か月未満
(新生児期)の場合

基本的には、授乳間隔が4時間以上あく場合は、
赤ちゃんを起こして授乳することが推奨されます。
新生児期は一度に飲める量が少ないため、夜間も授乳を行って回数を増やすことで、
1日に必要な授乳量を確保することが大切です。
また、母乳は赤ちゃんが飲む刺激によって分泌が促されるため、
間隔があきすぎると母乳量の低下につながる恐れもあります。

さらに、新生児の中には空腹のサインが弱く、空腹でも長く眠り続けてしまう子もいます。
こうしたケースでは、気づかないうちに1日の哺乳量が不足し、
体重増加不良を招く可能性があるため注意が必要です。

特に、低出生体重児や早産児は、
授乳間隔があくことで低血糖や脱水のリスクが高まります。
また、黄疸の数値が高い、あるいは光線療法を受けた赤ちゃんは、
十分な哺乳によって排泄を促すことが重要とされています。
これらのリスクがある場合は、3時間おきにしっかり起こして飲ませるようにしましょう。

助産師
からの
アドバイス

生後3〜4か月
以降の場合

生後3~4か月頃になると、一度に飲める量が増え、
まとまって眠れるようになる赤ちゃんも増えます。
体重が順調に増えており、排泄が十分にみられていれば、
夜中に赤ちゃんを起こして授乳しなくてもよいでしょう。
ただし、体重増加が不十分な場合や医師から指示がある場合は、
その指示を優先してください。
なお、昼間は生活リズムを整えるために、4時間程度を目安に授乳し、
日光を浴びさせるなどの働きかけを行うのもよいでしょう。

月齢や授乳スタイル(母乳・ミルク・混合)による違いについて詳しくは、こちらの記事を参考にしてください。

「赤ちゃんの授乳回数と間隔の目安」
Point

夜間の赤ちゃんの
上手な起こし方

赤ちゃんがどうしても起きないときは、以下の方法を試してみてください。

  • おむつを交換する
  • 足の裏をやさしくこちょこちょする
  • 服のボタンを外して肌を出し、少し涼しくする
  • 濡らしたガーゼで顔や口元をやさしく拭く

赤ちゃんを激しく揺さぶったり、大きな声を出したりするのは避けるようにしましょう。

赤ちゃんの
生活リズムを整えるコツ

生後3〜4か月頃になると、睡眠を調節するホルモン「メラトニン」が
しっかり分泌されるようになり、昼夜の区別がつきやすくなっていきます。
この時期に向けて、授乳と睡眠のリズムを意識した生活環境を少しずつ整えていきましょう。

朝は「光」を意識し、
体内時計をリセットさせる

朝になったら、たとえ赤ちゃんが寝ていても、
カーテンを開けて朝日を部屋に入れるようにします。
「おはよう」と声をかけ、顔を拭いてあげましょう。
朝の授乳は、部屋を明るくした状態で行い、昼夜の区別を促すことが大切です。

日中は活動的に過ごす

日中は、腹ばい遊びなどの月齢に応じた遊びや外気浴を取り入れながら、
活動的に過ごすようにしましょう。
抱いたりなでたり、赤ちゃんと触れ合う時間を多く持ち、
過度に静かな環境にしすぎないことも大切です。

夜は「暗く」
「静かに」を意識する

寝かしつけは、暗く静かな部屋で行います。
就寝前にやさしくマッサージをしてあげることで、
赤ちゃんも安心して眠りにつきやすくなることがあります。

夜中の授乳やおむつ替えは部屋の電気をつけず、
手元ライトなどの薄暗い明かりで行いましょう。
声かけも小声にして必要以上に刺激を与えないようにすることで、
授乳後に再び寝つきやすくなります。

まとめ

生まれてすぐの赤ちゃんは体内時計が未熟なため、
昼夜の区別がなく、短い睡眠と授乳を繰り返します。
そのため、「授乳のリズムが整わない」「時間通りに進まない」
と不安に感じることもあるかもしれません。
しかし、多くの場合、生後3〜4か月頃になると、赤ちゃんの生活リズムは少しずつ整っていきます。

また、よく飲む子、食が細い子、一度に長く眠る子、短い睡眠を繰り返す子など、
赤ちゃんにもそれぞれ個性があります。
大切なのは、赤ちゃんの様子や体重の増え方をよく観察することです。

不安なときは1人で抱え込まずに、
1か月健診や地域の保健師相談、小児科などで気軽に専門家に相談してみてくださいね。

「新生児にあたえるミルクの量の目安とは?」

【監修】:森崎美穂
(看護師・助産師)

京都大学医学部附属病院の周産期母子医療センターにて10年間勤務。
病棟での分娩介助や産後の育児支援、ベビーケアに携わる。
現在はクリニックで分娩介助をしながら新生児育児に関する情報発信に携わる。

参考資料

関連記事をもっと読む

読みもの一覧を見る ▶︎