新生児にあたえる
ミルクの量の
目安とは?
授乳間隔や
足りているかの
サインも解説
初めて子育てをするママ・パパにとって、赤ちゃんへの授乳は大きな関心事の一つです。
「ミルクの量は足りている?」「飲み過ぎていない?」「欲しがる度にあたえても大丈夫?」
と不安に思われる方も少なくありません。
この記事では、新生児期でのミルク量の目安や、1日の授乳回数と間隔、
体重の増え方の目安と足りているかのサインについてお伝えします。
新生児期の
ミルクの量と回数
新生児期のミルクの量や回数には個人差がありますが、ここではおおよその目安についてお伝えします。
赤ちゃんの
成長時期と
ミルクの量や頻度
産後~生後1週間
生まれてすぐの赤ちゃんの胃はサクランボくらいの大きさしかありません。
そのため、最初は1回10~20mLほどのごく少量から、
赤ちゃんの様子を見ながら少しずつ増やしていきます。
ミルクの量は、生後1週間ごろまでは「(生後)日数×10mL」
を1回量の目安とし、
足りなさそうなときはさらに10mLほど追加するとよいでしょう。
この時期は2~3時間おきに、1日8~12回程度が目安です。
ただし、毎回きっちり規則的になるとは限りません。
1日分の総量を目安にしつつ、赤ちゃんが欲しがるタイミングで与えて大丈夫です。
生後1週間~生後2週間
1回あたりの量は80mL前後、1日の授乳回数は7~8回程度が目安です。
1回にまとまった量を飲めるようになって授乳リズムが整ってくる赤ちゃんもいれば、
まだ頻回に少量ずつ飲みたがる赤ちゃんもいます。
生後2週間~生後1か月
1回あたりの量は120mL前後で、1日の授乳回数は6~7回程度が目安です。
赤ちゃんもミルクを飲むことに慣れてきて、
少しずつ授乳のリズムがつかめてくる頃でしょう。
1回の授乳にかかる時間は、10~20分ほどを目安にしてください。
もし時間がかかりすぎる場合は、だらだら飲ませ続けるのは避け、
赤ちゃんの様子を見ながらミルクの量を調整してあげましょう。
混合栄養の場合の
ミルク量の目安
母乳育児を積極的に進めたい場合は、
まず母乳を飲ませ、足りないときにミルクを追加しましょう。
ミルクは、1回量80~120mLの半分にあたる40~60mLを目安にし、
飲み残しがあったり授乳間隔があまり延びなかったりする場合は、
赤ちゃんの様子を見ながら量を調整してください。
新生児にミルクが
足りているかを
確認するポイント
ここまで、赤ちゃんのミルクの量や回数の目安をご紹介しましたが、
実際には体重あたりの哺乳量や食欲、睡眠時間などによっても差が出ます。
ここでは、ミルクが足りているかどうかを判断するポイントを解説します。
赤ちゃんの体重が
増えているか確認する
赤ちゃんの体重変化は、成長を見守るうえで重要な指標の一つです。
ミルクの量が足りているか不安なときは、
まずは赤ちゃんの体重を測り、順調に増えているか確認してみましょう。
「乳幼児身体発育評価マニュアル」では、
0~3か月に期待される体重増加は1日25~30gとされています。
なお、新生児期の赤ちゃんは、出生後は一時的に体重が減ります。
これは「生理的体重減少」と呼ばれ、飲む量よりも
尿・便・汗などから失われる水分量の方が多いために起こります。
一般的には、生後1~2週間頃には出生時の体重へ戻り、
その後、1か月までは急激に体重が増え、
以降は増え方が徐々に緩やかになっていきます。
次の「乳児身体発育曲線」を参考に、赤ちゃんの体重が増えているか確認しましょう。
ご家庭にベビースケールがあると、赤ちゃんの体重や授乳量をこまめに測れて便利です。
もしない場合でも、産院や保健センター、子育て支援センターなどに置いてあることが多いので、活用してみましょう。
赤ちゃんのおしっこ・
うんちの量や回数、
状態を確認する
赤ちゃんのおしっこやうんちの量・回数も、
ミルクが足りているかどうかを見極める目安になります。
新生児期は、少量のおしっこを1日15~20回ほどします。
成長とともに膀胱が大きくなるため回数は減っていきますが、
それでも1日6回以上出るのが一般的です。
そのため、おしっこの回数が1日6回未満で、色が濃い黄色になったり、
においが強くなったりする場合は、ミルクが足りていない可能性があります。
また、授乳量が少なく体の水分が不足すると、
腸が便から水分を吸収しようとして便が硬くなり、うんちが出にくくなることもあります。
うんちの回数は、授乳方法(ミルク・母乳・混合)や体質によって個人差があり、
定期的にスムーズな排便があれば基本的に心配はいりません。
一方で、「便が硬くてつらそう」「お腹が張って苦しそう」といった様子が見られる場合は
便秘が疑われるため、ミルクの量や回数を見直してもよいでしょう。
赤ちゃんの機嫌や
肌の状態を観察する
赤ちゃんの様子を観察することでも、ミルク不足のサインに気づくことがあります。
「授乳後にぐずることが多い」、「口をパクパクさせてミルクを探す様子を見せる」
「手を口に持っていってなめる」といった様子が見られる場合や、
「肌にハリがない」「肌や唇がカサカサして乾燥している」「血色が悪い」場合は、
ミルクの量が足りておらず、栄養が十分にとれていない可能性があります。
新生児がミルクを
飲み過ぎている
ときのサイン
新生児は、教えられなくても自分でミルクを哺乳するための「哺乳反射」が生まれながらに備わっています。
新生児期の赤ちゃんは、哺乳反射の影響を受けてそれほどお腹が空いていなくても、
ミルクを飲んでしまうことがあります。
とくにミルクの場合は、哺乳瓶の乳首の構造によっては、母乳よりも簡単に飲むことができ、
飲み過ぎてしまう傾向にあるため注意しましょう。
飲み過ぎのサイン
次のような様子が見られた場合には飲み過ぎている可能性があります。
- 飲んだ後に不機嫌な様子を見せる
- 飲ませるたびに吐き戻しがある
- お腹が張っている
- げっぷやおならの回数が多い
- 便が緩い、下痢をしている
新生児のミルクの量に
関するよくある質問
ここでは、新生児のミルクの量についてよくある質問と回答をまとめます。
新生児の授乳間隔が
3時間もたない場合は
足りていない?
新生児期の赤ちゃんは胃の容量がとても小さく、
また哺乳にもまだ慣れていないため、一度に飲める量が少ないです。
そのため、授乳間隔が3時間よりも短くなることはよくあります。
1日の総ミルク量を目安にしつつ、赤ちゃんが欲しがるときには与えてあげましょう。
新生児が寝ていて
ミルクを飲まない場合は?
新生児でよく寝る子の場合、授乳のタイミングになっても起きないことがあります。
しかし、5時間以上間隔をあけると脱水になる可能性があるため、
何度も間隔があく場合には起こして授乳してあげましょう。
大きい声を出したり、激しく揺さぶったりすることは避け、
日の光を浴びさせたり、足の裏をくすぐったりするなどして優しく起こしてあげましょう。
【監修】:森崎美穂
(看護師・助産師)
京都大学医学部附属病院の周産期母子医療センターにて10年間勤務。
病棟での分娩介助や産後の育児支援、ベビーケアに携わる。
現在はクリニックで分娩介助をしながら新生児育児に関する情報発信に携わる。